こんにちは。
今日は12月1日登場の新フェス、キングオブさかな王子について考察しようと思います。
この記事ではキング王子とかそんな感じで呼びますね。
このページの目次
総評
「詰め込みすぎた最強のカード」
最強
とか言っちゃいましたね。
でもそれだけ何でもできるということです。
順番に解説します。

リーダースキル
紫属性カードの全能力を3倍にし、相手に与えるダメージを70%の確率で2倍にする
強力な攻撃期待値
攻撃倍率の期待値は5.1倍です。
「0.3×3+0.7×6=5.1」
攻撃を上げてさらに確率でダメージup、というのはにゃんこシリーズと似ていますね。
↓にゃんこのラフィーナのリダスキ
黄属性カードの攻撃力と体力を3.2倍にし、 さらに、あたえるダメージが40%の確率で 2倍になることがある
にゃんこシリーズの期待値は、
「0.6×3.2+0.4×6.4=4.48」
4.48倍のため、
1.13倍ほどにゃんこよりキング王子の方が強くなります。
2019年12月現在のぷよクエ環境では、攻撃4.5倍というのが最高レベルのカードの1つの基準になっています。
蒸気初代シリーズ、しゅんげきのルルー、サタン&カーバンクル、真理の賢者シリーズといった強力なカードはいずれも4.5倍の攻撃倍率です。
そのため期待値で4.5倍を上回るキング王子はこれらのカードの倍率を上回る強力な倍率です。
もちろんキング王子は追加効果のクリティカルの性質上、安定はしませんが、
逆にラフィソル、うすやみドルル、蒸気魔導といった、
条件付きで4.5倍以上に強力な倍率になるカードも超えられる可能性があります。(MAX6倍)
ただ紫トップレベルのカードと比較すると、
強力な追加効果(ネク変生成、なぞり増加など)がないために汎用性では少し劣ると言えます。
それでもスキルが極めて強力であることや、単発スキルなど工夫することで6倍に近い倍率を出しやすくなること、
他に回復倍率の高さなどを考えると、
リーダーとしても十分に最強レベルだと思います。
キング王子の問題点:しゅんげきのルルーが使えなくなる
大問題ですね。
スキルが被るしゅんげきのルルーが使えなくなってしまいます。
しゅルルのリダスキ効果:なぞり消し増加は替えがきかない存在です。
これがあることで紫は他の色より一歩抜きんでているといっても過言ではありません。
逆にキング王子のスキルの強さだけで、しゅルルのリダスキ含めた強さが食われてしまうというのはとんでもないことですが。
一応エンハンス部分だけで比較すればしゅルルのほうが強いので、一緒に入れる意味もなくはないですが、
キング王子としゅルルを両立させるよりもしゅルルを抜いて軸となるカード(スキル砲とか)を増やした方が強いです。
替えがきかないリダスキを差し置くほどにキング王子が強いということでもありますが、
スピード重視のためにダメージが減るのを覚悟でしゅルルを使うというのも1つの選択肢になります。
スキル
効果:1ターンの間、紫属性カードの攻撃力を4倍にし、さらに相手単体にこのカードの「こうげき」×1の属性攻撃を与え、5ターンの間、「怯え」「麻痺」状態にする
発動条件:むらさきぷよを40個消す
ついにやってしましましたね…
大問題の組み合わせです。
一般にぷよクエのスキルは、違う効果(エンハンス)が組み合わさっているほど強力です。
たとえばきらめくルルー・めぐりあいのアリィのように「ネクスト変換」と「童話系」が組み合わさっているスキルはとても強力ですし、
キング王子と同じく通常エンハンスと状態異常(という広義)のエンハンスが組み合わさった例としては、下町の聖獣拳士シリーズがいますね。
キング王子はエンハンス倍率が4倍と既に最高レベルな上に、麻痺と怯えもつくという大変なことになっております。
単純に考えてしゅんげきのルルーの代わりにキング王子を入れるとすると、
5倍だったエンハンスが怯え込みで約8倍(実際は麻痺もあるのでさらに上)になるのと同じことです。
スキルの細かいところについてポイントをあげて解説しますね。
重複する状態異常について
麻痺と怯えを同時に使った時には、
まず麻痺が解けるまで(つまり1回目の攻撃)は麻痺倍率の3倍が適用され、
麻痺が解けたあと(2回目以降/2体目以降の攻撃)では怯えの2倍が適用されます。
状態異常が重複すると
先頭か最初の攻撃だけ3倍・他が2倍になるわけですね。
通常攻撃の場合は6枚のスタメンカードが前から順に、
3倍,2倍,2倍,2倍,2倍,2倍
となるということです。
通常攻撃(分離消しのほか全消しスキルも含む)で使う場合、麻痺の部分は対して役立ちませんね。
ちなみに雪国など「怯えだけ」のスキルを使った場合は全カード「2倍」になります。
逆に「麻痺だけ」のスキルを使って通常攻撃すると、
3倍,1倍,1倍,1倍,1倍,1倍
となりますね。
- 麻痺の長所:瞬間倍率が高い
- 怯えの長所:高倍率が長く続く
という両者の良いトコどりができます。
また、麻痺と毒を組み合わせた時のような欠点は、怯えと麻痺の組み合わせ(キング王子)にはありません。
麻痺について
紫の麻痺はとても貴重なカードです。
いわゆる「麻痺チャージ」で使えるのは、
長らくコラボカードで、再来したとしても確率がかなり低いと予想される「シェゾ ver.ぷよ番隊」だけでした。
今からの入手は絶望的ですね。
「ラグナス ver.大神一郎」も麻痺ですがチャージで使うにはターン不足です。(2ターン、チャージで活かすには4ターン必要)
「麻痺チャージ」は逆転階の闇天使スキルを使うのに重宝します。
こういうデッキですね。

キング王子のおかげで、フェスとはいえ期間限定コラボカードよりは手に入れやすくなりした。
さらに闇天使をもう1枚入れられるようになります。
このように麻痺だけでも十分に需要のあるカードです。
コラム:キング王子の登場によって株を上げたカード
ケルビィ

連続攻撃と麻痺を組み合わせると、ふつう最初の攻撃で麻痺が解除されてポテンシャルを発揮できないのですが、
チャージすることで集約されて麻痺にあてることができるようになります。
連続攻撃の強力なスキル例としてはキリン、石川五右衛門、あと変わり種で闇天使のニナなどが実用的です。


他にも麻痺チャージしている間は相手が行動できないというのも魅力です。
デッキ例
抽象度を上げると、
- 「エンハンス+怯えを1枚に集約して砲台を増やしたデッキ」
- 「エンハンス+怯えを1枚に集約して安定性を上げたデッキ」
- 「従来のエンハンスの代わりに使うことで、以前までは入れられなかった怯えを加えたデッキ」
- 「チャージを活かしたデッキ」
の4系統に分割できるかと思います。
「エンハンス+怯えを1枚に集約して砲台を増やしたデッキ」
大ラグ砲+うすやみラフィソル砲

ラフィソルなど強力なスキル砲を増やせます。
キング王子の恐ろしいところは麻痺もあるため、大勇者ラグナスのパワーも最高だということです。
誰もが夢見た(*要出典)麻痺大ラグ砲と怯えラフィソル砲の両立ができます。
うすやみドルルとラフィソルを組み合わせるときの配置はこちらを参考にどうぞ。
ラフィソル2枚入り

デッキはこんな感じ。
サタカバ砲が6.5億ぐらいなのでとんでもないパワーですね。
しゅルル採用スピードラフィソル砲

スピード重視のためにしゅルルを採用してみました。
完全に腐っているわけではなく、エンハンスが4倍から5倍になっています…。
…。
これでも十分ゃね…?
スピード重視デッキでもサタカバと同じくらいのダメージになることが分かりました。
耐久闇天使4枚

闇天使4枚はギャグっぽいですが(笑)、逆転でも有効です。
蒸気魔導のフルパワースキルを使った闇天使×3デッキは5000万程度なので少し強いですね。
タマシイの悪魔シリーズと違って、クリティカル系は逆転でも発動するのが良いですね。
耐久闇天使3枚+チャージ

基本的にはこちらがオススメですね。
チャージ採用型。先頭のカードの麻痺ダメージが少し増加します。
逆転等倍7500万というのは簡単に撃てるスキルとしては相当強いですね。
闇天使4枚はさすがにやりすぎですが3枚はありだと思います。
(私もエドガーとニナは3枚特訓MAXです。)
闇天使シリーズの枚数が増えればそれだけ火力アップになります。
「エンハンス+怯えを1枚に集約して安定性を上げたデッキ」
ラフィソル砲 with 遅延 / ネク変


安定性というのは最近のぷよクエで考慮すらしてませんでした。
なぜなら1枚カードを抜くということは、1枚のエンハンスか1枚の砲台がなくなって、
確実にダメージが1/2以下になることを意味するからです。
遅延を入れたデッキなどがわかりやすいですね。
ラフィソルか怯えを抜くことになるので、確実にダメージは半分でした。
色や手持ちによってはもっと残念で、自己完結できるスキルがないと半分にすら届かない場合もあります。
最近だと各色、自己完結のスキルは増えていますが、それでも全色持っているという人はまだまだ少ないはず。
キング王子がいるとダメージ減少を最低限に抑えつつ、遅延や漁師を入れることができます。
砲台が3枚入れられるキング王子デッキなら、減っても2枚は確保できます。
- 従来のデッキに遅延・漁師を入れた時の砲台の枚数変化
:2枚→1枚(ダメージ1/2倍) - キング王子の場合
:3枚→2枚(ダメージ2/3、しかも減っても従来デッキと同水準)
枠を圧縮できると他のカードを入れる余裕が生まれるわけですね。
「従来のエンハンスの代わりに使うことで、以前までは入れられなかった怯えを加えたデッキ」
耐久分離消しデッキ with 状態異常
これは主に分離消しデッキでの話です。
スライドしない分離消しデッキの場合、入れられるカードはほぼ固定化されていました。
- 童話系:チキータ・たゆたうルファス
- エンハンス:蒸気魔導・しゅルルなど
- 条件エンハンス:蒸気初代・まばゆいヤナ
- 全属性攻撃化(ワイルド化):サロメ、ヴィオラ、かわったエコロ
- 盾破壊:セリティ
- 連続攻撃/連撃→:おおきいポポイ/キリン、黒崎一護、石川五右衛門
このように枠が6つすべて埋まってました。

どのスキルも3~5倍以上と怯えより強い効果を持つので、今までは怯えを入れる枠がありませんでした。

エンハンスをしゅルルからキング王子に変えると、エンハンスはそのままに無条件で怯えを入れることができるようになります。
要はキング王子を8倍のエンハンスと同じと見なせるわけですね。
ダメージもだいたいそのようになっています。
欠点は先にも述べましたがしゅルルのなぞり消し増加リダスキが使えなくなる点です。
「チャージを活かしたデッキ」
逆転麻痺チャージ with ニナニナ

いわゆる逆転麻痺チャージでは、闇天使を2枚入れるようなことが可能になりますね。
2体目の闇天使には怯えが乗ります。

ちなみに従来の麻痺チャはフルパワーでこんな感じです。
他の色で積極的に使うほどではないですが、一番強いのは間違いないですね。
「基本的なことはわかってるからコアなものが見たい」という層向けの解説兼、思考をまとめた的なおまけ
今回のカードは強かったのできちんと文章化でできなかった情報もたくさんありました。
試験的な意味合いも込めて、その思考メモの中から公開できる情報を置いてみます。
以下雑な口調になっていますのでご注意ください。
きらルルなどはエンハンス視点で見るとネクスト変換は対して強いとは言えないし(あくまでエンハンスとしての強さの話)、
下町は抑えめに作ってある(2.2倍なので怯え込み4.4で真理賢者や蒸気魔導を超えないようになってる)
ことを考えると初めてのまっとうなエンハンス重複カード。
◎エンハンスの重複が強いのは必要な枠が減るから。
たとえば今回のエンハ+怯えで普通の分離デッキが超強化された。
分離消しデッキで本来入れない怯え枠が入るわけだから、ダメージが単に2倍近くなる。
相性もくつがえしかねない。
かざみどりのいる赤はともかく、青と緑は場合によっては紫等倍殴りが有利殴りを超えるかも。この流れしゅるるの時にも見たぞ…
スキル砲でも枠を削減できる。
ただ分離消しと違って、2枚積みの砲台が3枚になるだけなので、火力は高くても1.5倍ぐらいしか上がらない。(しゅるるとのエンハ倍率差やなぞり増がないことから火力と使いやすさはもう少し控えめ)
逆をいえば自由枠を設けられるとも。える。
そのかわりに大勇者を麻痺に当てるとかの工夫ができる。
「王子のリダスキ範囲:紫カード」にはうすやみドルルも含むので
大ラグ(→麻痺)、うすやみ+ラフィソル(→怯え)を一度に打つこともできる。
うすやみは発動数少ないし紫消しながらでも光るでしょう多分
紫はどうせ有利色耐久は無理なのだから赤デッキにデモサバ入れるのとかとはわけが違う
ワイルドさんの分散もできるから次の強カードの保険にもなる
逆転では単に闇天使が1枚増やせる(そのかわり麻痺ではなく怯えに乗る)。
特に高階層の全盾逆転はいまだに火力・スピードともに足りていないので、耐久闇天使の闇天使3枚積みも強いし、麻痺チャージで闇天使2枚というのも強い。
クリティカル
攻撃回数が多いほどクリティカル込みの倍率は5.1倍に収束するので、
博打するなら攻撃回数を減らすと良い。
特に闇天使をチャージすることでダメージupしつつ麻痺時に当たる1発目がクリティカルするという博打要素を増やすことができる。
自前で持つメリット
魔法使いリダのスライドデッキで使う時は蒸気初代を借りたい。
片蒸気でも加速なしとは比較にならない
耐久分離デッキで蒸気自前で持つハードルの高さを考えると自分で持ってリーダーにしたい
エクストラで悪さできるかもしれない(イケないことをするわけではない)
逆転(=ギルイベ難所)での貢献度が高い
持っといくと色々できそうだし私も久々に引こうと思います。
真理賢者は別としてフェス狙いは2018年1月のリャタフ―以来2年ぶりでしょうかね。
キングオブさかな王子のまとめ
- 強力な効果3種類を併せ持つ
→枠を圧縮することで安定性や火力が上がる
→間接的に既存の最強レベルのカード(デッキ)の1.5~3倍ほど強い(あたまおかしい) - ばくち要素のあるロマンリダスキも強い
- タマシイの悪魔シリーズと異なり、逆転でもクリティカルする